- お2人は小学校の頃からの付き合いと聞いたのですが。
ZIN はい、そうです。6歳の頃から小中高と一緒でした。ダンスを始めたのは、中学3年、15歳の時ですので、今年で20年。お互い知り合っては30年です。
- ダンスの前はスケートボードをしていたとか。
ZIN 本当に"遊び程度"ですけど。
YOU ファッションも含めてストリートカルチャーが好きで、その延長線上にスケートボードがあった感じですね。
ZIN ある意味、ストリートカルチャーの延長という意味ではダンスも同じなんです。
- 20周年を迎えた今年の春には、自分たち名義のアルバムを発売していますが、ダンサーが音源リリースというのはとても珍しいと思います。
ZIN 日本のみならず、世界各地で自分たちの単独ライヴを開催している中で、使用したい曲の許諾関係という、ダンサーなら誰もがぶち当たる壁があったんです。同時に、自分たちのライヴを自分たちの曲で出来たら、もっといいじゃないかと。構想自体は2年以上前からあったのですが、いろいろな人との出会いもあり、音源制作の具体的な動きが可能になった感じです。そして、まずは1曲作ってみようと。
- PVにもなった「Step Out To The World」ですね。
ZIN はい。この楽曲制作で、音楽クリエイターやミュージシャンの人たちと作業していて、「このままアルバム作る?」と。これまでもインスト音源を出したことはありましたけど、ダンサーが自分名義でアルバムをリリースするのは、あまり聞いたことないし、ダンサーの新たな世界・新たな方向性を提示していけたらといいなと思っていました。
- アルバムにおける立ち位置は、"プロデュース"でいいんでしょうか?
ZIN そうですね。自分らが楽器を演奏できるわけではないので、こんな曲で踊りたいというフィーリングを伝えていく感じですね。今回一緒にレコーディングしたクリエイターやミュージシャンにとっても、ダンサーの感性というか、センスは新鮮だったみたいです。お互い興味深いセッションになったと思います。
- アルバムヘのリアクションはどうでした?
YOU 最初は、驚きというか、「えっ?」という反応も多かったですね。
ZIN 海外でのリアクションは、初めから良かったです。海外でのSHOWやワークショップなどでも自分たちの曲をかけて踊ると、「この曲は何?」とか。前々からダンサーとしてはだけでなく、一アーティストとして自分たちの立ち位置を作っていきたいと思っていたので。僕らが以前3年間、ドイツで活動している時は、まわりがいろいろなジャンルのアーティストで、ダンサーの僕らにとってある意味アウェイな環境だったんです。日本にいると僕らが参加するのはダンスイベント、ダンスのSHOWといった感じで、ダンサーに囲まれ、ダンスに興味ある人にしか届かないような状況。そのダンスシーンが僕らは大好きなんですが、ともすると"シーンに甘えてしまいそう"な環境だったことに気付いたんです。それからはどんな世界でも通用するようなアーティストになろうと決意して行動しています。
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